おにぎりを無心でほおばり、味噌玉から作ったみそ汁をすする瞬間こそ至福の時間。日本人でよかったと思う瞬間です。仕事の時のお昼ご飯は、いつも手作りのおにぎりと味噌玉の味噌汁にしています。手軽に作れて、毎日食べても飽きないおいしさです。冷めてもウマいうえに携帯に便利と、まさに先祖の知恵ですね。
おにぎりとおむすび。呼び方のちがい
調べてみると、呼び方は様々あるようです。代表的なものは『おにぎり』『おむすび』『にぎりめし』の3つで、このほかに方言での呼び方もあるようです。呼び方の違いには諸説あるようですが、同じ食べ物を住んでいる地方によって、また家庭によって呼び方が変わっているだけなんて面白いものです。
形と具はさまざま
自分が小学生の時には、遠足や運動会などでの弁当といえばこのおにぎりが主役でした。形はいろいろあり、主には三角形のものから俵型のもの。丸いボール型の時もありました。大きさは片手で持てるサイズで、昼食の時には行儀が悪いですが、箸をつかわずに手にもってほおばったものです。
形だけでなく具も種類は色々です。梅干し、昆布の佃煮、おかか、鮭ほぐし身、明太子、ツナマヨなどの定番の他にいくら、しらす、焼き肉などそれこそ無数にあります。どれも白米に合うように味付けはやや濃いめになってます。
どれもとてもおいしいですが、個人的に一番好きなのは単純に塩でのみ味付けした塩おにぎりです。シンプルな塩味が米の甘味を引き立ててなんともいえません。
味噌玉をつくる
おにぎりの最高の相棒はやはり味噌汁でしょう。湯気に舞う味噌の香りの何とも言えない安心感と安定感は最高です。今ではインスタントの味噌汁があり、お湯を注げぐだけでパッと簡単に作れてしまいます。
インスタントも簡単でいいのですが、味噌の風味と食感を味わいたいので、あえて味噌玉を作るようにしています。作り方は、大さじ1杯ほどの味噌とだしの素、もしくはかつおぶしやとろろ昆布を混ぜ合わせて丸めます。ラップで包んで冷蔵庫か冷凍庫で保存しておき、食べるときには丸めたものをお椀かマグカップに入れてお湯を注ぐだけです。フリーズドライの各種様々な具をいっしょにいれても美味しく食べることが出来ます。
シンプルだが奥が深い
当たり前のようにシンプルな食べ物ですが、おにぎりやみそ汁の具を変えることで飽きの来ない食べ合わせができます。また、誰もが知っていて、簡単に作ることも出来ます。これは実はとても奥深いことだと思います。うまく言えませんが、日本人の心の底に刻まれている記憶を呼び覚ましてくれる気がするのです。
凝った料理を作って美味しく食べるのもいいですが、たまにはシンプルにおにぎりと味噌汁を作り、手を合わせて先祖を思い感謝しつつ食べてみてはいかがでしょうか。